第180章 掟を定める

あの役員の顔色が一変し、喉が詰まったように言葉を失った。

周囲の人間も同様に青ざめている。

福田祐衣の瞳にはさざ波一つ立っていない。彼女は古川美月に向かって、くいと顎をしゃくった。

古川美月は即座に書類の束をその役員の前に滑らせた。領収書、送金記録、取引先の証言――すべてが一目瞭然だ。

福田祐衣は淡々と口を開いた。

「南部プロジェクトにおけるリベート、三年間の累計で七百二十万円。証拠はすべて揃っているわ。異論はないわね?」

役員の顔色が激変した。書類をめくる指先が震えている。次の瞬間、彼はバンと机を叩いた。

「でっち上げだ! こんなもの、濡れ衣だ!」

「濡れ衣?」

福田祐衣...

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